足幡.com

イラストレーター、足幡(あしはた)のお絵描きと活動やネタなどのブログです。    

カテゴリ: コラム

中原淳一展

横浜そごうでやってる中原淳一展観て来ました。
いつか生で見たかったんですよ中原淳一。まさか近所のそごう6Fでやっていただけるとは…都会って便利。
http://www2.sogo-gogo.com/common/museum/archives/13/0601_nakahara/

簡単に説明しますと、いまのいわゆる少女漫画絵の原型を創った人です。外国人に「なぜ日本の少女漫画は瞳が大きくてキラキラしているの?ホワーィ?」と聴かれたなら「中原淳一のせいです。」と答えましょう。

中原淳一衣装デザイン撮影可能

萌え絵を描く人は一度見に行っておいたほうがよろしくてよ、カバーできていない領域がカバーできます。
この方は戦中戦後の復興期から一貫した美の思想をもっているので、一挙手一投足が心にしみます。貧しくとも心と立振舞の美は美しいのです。絵も大変うまく、まだ自分が紙の上にインクで絵を描いていた頃を思い出しました。


その後、大学漫研で同期のかんなぎれい、Yaskiと横浜モアーズのビヤガーデンで呑み。
日本の萌え絵師100人にも選ばれたかんなぎれいくんは横浜のみなとそふとに転職した際にまた横浜に戻ってきたのでお祝いです。
「あいかわらず君はtwitterで偉そうなこと言ってるよね。」と、あいかわらず歯に衣着せぬ物言いで僕を詰ってくれます。こんなにも正直で誠実な友人こそ大切にしなければなりません。ふえぇ…(;´Д`)。

しあわせの花束―中原淳一エッセイ画集 (コロナ・ブックス)

SILVER BLITZスペシャルカードスリーブ 絵師100人展 かんなぎれい

映画『HK 変態仮面』先行上映をバルト9で観てきました。

http://hk-movie.jp/

ネタばかりで実際は安っぽい映画かなと不安でしたが、たっぷりとした変態でした。
いや、意外にも女性にもお薦め☆の作品です。

あと、今回のプロデューサー小栗旬が「変態仮面大好き!」…ていうのに、どこか違和感をずっと感じていたんですが、無意識下で「小栗旬は『花さか天使テンテンくん(作:小栗かずまた)』が大好き!!」…という思い込みがたぶん私にあったからです。
いやぁ、足幡の脳内検索って↓(※画像イメージ)のような感じなので。

小栗旬検索


というわけで、ふだん変態で悩んでいる人には是非ともオススメです。
上級者のあなたにも満足いただけるようかなりマジで変態な敵も出てきますし。
心地良いエクスタシーを伴うフィット感にフォオオオオオオオオーッ!!!
ってなります。
繰り返しになりますが、変態にはマジでお薦めです。あと僕は変態ではないです(`・ω・´)キリッ

HK/変態仮面 アブノーマル・パック[DVD]

nacchiくんとの冗談で始まったWBC(World Baseball Cinema animation directors)の、

◇アニメ映画監督日本代表選抜チーム【予想】

1番 原恵一
2番 細田守
3番 渡辺信一郎
4番 宮崎駿
5番 押井守
6番 庵野秀明
7番 大友克洋⇒鶴巻和哉
8番 神山健治
9番 河森正治(DH)

代打に幾原邦彦(※女性人気対策)。
世界で戦うにはこんなかんじかな…?
大友さんは事前発表メンバーにはいますが、スタメンで変更します(打点重視)。
他に選抜メンバーは摩砂雪、水島努、水島精二など磐石の布陣。
なんだかんだいって日本の層は厚いですね!

ちなみに選考は2013年予想なので、いまご存命中の監督限定です☆!


で、最大のライバルはやはりUSA…しかいない。

◇全米アニメ映画監督代表チーム【予想】(※総監督・製作総指揮含む)

1番 ジョン・ラセター
2番 ティム・バートン
3番 マイケル・ベイ
4番 ジョージ・ルーカス
5番 ピーター・ジャクソン(DH)
6番 アンドリュー・スタントン
7番 ピート・ドクター
8番 クリス・サンダース
9番 ブラッド・バード

一番ジョン・ラセターはさすがUSAも勝気満々の布陣。
そして4番はアニメというよりILM(Industrial Light & Magic)設立者のジョージルーカス(&Pixarの母体の設立者)。

ピーター・ジャクソンはもぅアニメ監督でいいでしょう!だって主役みんなCGだし。
というかUSAアニメーションは必ずしも2Dを意味しないので選抜がむずかしいですね。
代打は…あの伝説の…? どなたか予想お願い致します。

そして勝敗は…??!

ラセターさん、ありがとう [DVD]

映画Ted

いやぁ、クマが可愛いかキモいかというより、27年仲のいい友達ってあんな感じになるよねっていう痛気持ちいい映画でした。ていうか酒飲んでDVD観て「いやあ、『フラッシュゴードン』最高だよ!ただのアメフトボーラーが世界を救うんだぜ…」的にダベっている様は、何処かの国のガンダムオタクとなに一つおなじですね(`・ω・´)キリッ!

あと俺、「今すぐ来いよ足幡!いま俺ん宅で飲み会やってるんだけど出渕裕が来てるんだぜっ!」って電話着たら、彼女とデート中でも行きますね(`・ω・´)キリッ。

http://ted-movie.jp/

それと日本語吹き替え版はクマの声が有吉弘行で、クマの若い頃の声が釘宮理恵です。w

テッド [DVD]

Ted 24-Inch Talking Plush Teddy Bear テッド テディベア 映画のテッドと等身大 おしゃべりぬいぐるみ 「R指定版」 24インチ 並行輸入品

ガルパン

※三部構成です。

■落語編

「いやぁ〜ところで熊さん。最近はどうも『ガルパン』なんてアニメが流行っているらしいが『ガルパン』っていってぇ何だぃ?」
「おやハッつぁん。知らねぇのかぃ?『ガルパン』ていやぁあのストライクウィッチーズで有名な島田フミカネのキャラデザさぁ。」
「お!つまり『ガルパン』てのは『ガールズはパンツじゃないから恥ずかしくないもん!』の略かぁ〜相変わらず粋だねぇ!」
「…と普通ならおもうだろ?ところがどっこい今回の『パン』はパンツァーの略よ!」
「ぱんつはぁ?『ガールズはパンツはいてないから恥ずかしくないもん!』だな☆!」
「おいおぃ…パンツ履いてなかったら駒都えーじになっちまぅじゃねぇかっ☆!」

駒都えーじ画集@マーブルマトリクス


■俺とガルパン

…という江戸っ子がそこいら中で妄想しているのは間違いないかと想われますが、『ガルパン』は当初全然ストパンと関係ないと思ってノーチェックだったんですよ。でも、オフ会でマイミクのきよみさんに「足幡さんが観てないのはおかしい!!」といわれて慌てて視聴したんです、バンダイチャンネルで。

で、EDでまさかの島田フミカネがテロップに出て「うわぁ〜!フミカネが眼デカく描いてる!日和ったなフミカネ!そんなにお金がほしいか!」と叫んだわけで…。

あとで調べたらフミカネ先生はキャラ原案で、アニメ一般ウケなリファインはあくまでもアニメーターの可愛い悪戯だったとおもうのです、いやマジで。というかフミカネは次回作は戦車ウィッチーズを創ると思っていたので(※脚がキャタピラになっているメカ少女。同人誌にはいくつかキャラクターも描かれている。)、次が戦車そのものだったのは意外だったのです。


そして『ガルパン』を観て、俺が猛烈に思い出したのは、「俺は戦車が大好きだ。」ということです。

どれぐらい好きかというと俺の生涯最初の作品が戦車の紙芝居(4,5才)だったくらい。というかソレを思い出したのです。うわぁああああああ!!あぁ…窓が曇ったらそこにかならず戦車の側面を描いていたなぁ、まだダグラムの影響を受ける前(※足幡は幼少の頃ガンダム派ではなくダグラム派だったのです)。4,5才で描いた『戦車の紙芝居』は大作でして、たしかスケッチブック5冊以上描いたような。ともかく俺の原風景の根本にあるんです。多分描いていたのはパンターか四号(爆)!!ティーガーは幼稚園当時そこまで好きではなかったかな…?

というわけで、メカ好きはみんないくつになってもいくつからでも、ともかく一番『戦車』が好き!なわけです。戦闘機が一番好きな河森は珍しい部類です (`・ω・´)キリッ。

島田フミカネ THE WORLD WITCHES (イラスト・画集)


■戦車アニメとはなにか?

で、なぜそれを忘れていたかというと、それくらい戦車は禁忌な題材なんです。なぜなら実在する戦車は戦争で大変活躍したからです。そう、カッコイイ軍服と拳銃に興味をそそられる子供でも、自国を蹂躙した同型戦車をみれば顔が引きつります。それはゆがんでいない教育を受けていれば当然のことです。

例えば、アメリカで実在の原子爆弾を使用したアメフトの作品が作られたとしましょう。リトルボーイズとかファットメンとか。とうぜんピカッ!!チュドーン!!とかなるけど試合に負けるだけ。「次は負けないぜ!」とかいいながら笑顔で握手して終わる。日本人ならハラハラしながらいうことでしょう。「おまえら、広島・長崎でいったい何人死んだと思ってるんだ…!」と。

そういうもののそのものです。実際、本物の戦車が描きたかった昭和のクリエイターは相当苦労したそうです。というか出来なかった。不可触。戦時中の人間がまだたくさん御存命で発言力も強かったから。たしか、反戦のテーマなくアニメに実在の戦車が登場したのは『うる星やつら』でどさくさに紛れて出てきたものが最初だったのではないでしょうか…?いや、それでも当時は相当な反発がありました。不謹慎だと。

だからロボットにしてみたり赤青黄色に塗ってみたりして、これはどう考えても兵器ではありませんおもちゃです。という装いを入念に施して擬似的に創作意欲が消化されていたんです。(※戦車アニメの企画を通す難しさは宮崎駿の『雑想ノート』にも詳しくあります。)

それがついに…戦車と女の子しか出てこないだけのアニメが創られるなんてっ!!往年のアニメーターは腑が煮えくり返っていることでしょう「そんな夢みたいなアニメつくれるわけがあるか!」と。

仏教には『それがやがて時間と共に意味を無くし、ただ形だけが残る。』という概念がありますが、戦車をみてもその記録が語られても、誰の心も痛まずに、ただ形の格好良さだけが消費される、そんな未来がいつかは来るかと思っていましたが、それが2012年の今年かっ!!という悟りに至らされたわけです。

当然、制作者サイドもそれには気付いています。監督が公式Webサイトで「女の子の成長の話がメインで、戦車は少し出てきます。」と書いているのは、万一のための布石のような声です。実際、ロシア編ではネット上でちょっと国際問題っぽく炎上しています。放送が中断しているのは制作に時間がかかっている以外に、クールダウンがあるのではないでしょうか?

あぁ、男の子はなぜ戦車が好きになるのでしょうね?大砲で虐殺したいわけでもキャタピラで殺戮したいわけでもなく、空すら飛べるわけでもないのに…。純粋にその機能と装甲に惹かれるのだと思います。ここに平和でこそ成立する職業、クリエイターの矛盾が生じるのです。

なんというか、島田フミカネが数段階の布石(たとえばストパンでは戦闘機を女の子の脚にはめて、さらにパンツをもっと目立つように演出して、巧にカモフラージュした航空機戦アニメで読者の目を欺き市場の拒否感を低減させるなど。)を経て、ついに投入された一切の虚飾のない(※ロボットに変形したり空を飛んだりしないという意味での)『実在の戦車アニメ』。萌えキャラを付けていれば何でも売れるなんて浅はかな戦術レベルでは誰も完成まで辿り着けなかった、高度に雌伏した戦略作品(※当然、眼が大きい作画も広範囲の市場に受け入れられやすくするための数多い布石の一つ)。それがついに開花した歴史上でも衝撃的なアニメ『ガルパン』に感慨深く想いが廻ったわけであります。

http://girls-und-panzer.jp

ガールズ&パンツァー -スタンダード版- 1 [Blu-ray]


「…で、『ガルパン』の意味はなんだか覚えてるかい?」

「え〜と、『ガルフォースはパティがいちばん可愛い♡』の略かぃ?」

「おあとがよろしいようで…。」

ガルフォース エターナル・ストーリー [DVD]

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